Come On Everybody Let's Rock (2000)

hidizo2005-11-04



このタイトルがマジなのかギャグなのかよく分からない。
曲名をご覧頂きたい。馬鹿一番である。毒もたっぷりである。


で、サウンドも間違いなく「ロック」、それも70'sハード・ロック大会だ。
オルガンよりギターの比重が確実に増し、デカく重めのリフで何のてらいも無く豪快にロックしてみせる。ヴォーカルの入った曲も、これまでより充実しているといえるだろう。
日本で言うとDMBQあたりが追求していた方向性に少し近いものを感じる。


まあ分からないではないけれど、ここまでパンクっぽさを後退させてしまうのは何か違うんじゃないの、と思う部分はある。
前のミニアルバムからの流れからだと納得できないでもない。でも、もう1作前のフルアルバムと並べて聴くと、別バンドのようだ。
実際、アメリカのサイトのレビューで彼らのことを"Great 70's style rock band"と評しているのを見かけたことがあるが、ひょっとしたらこのアルバムの影響なのかな。


ただし。出来はスコブル良い。実に格好いい、衒いのないロックが聴ける。
メロディを立てた楽曲、スケール感の大きい演奏。
ここまで他の作品と作風が違うと、戦略的に別物を狙った感が強い。
ブックレットの写真が相当に酷いのも、その表れと思われる。
でも、何とも簡素で妙な表ジャケットはいったい何なのか。このロック的じゃない感じ。その違和感に、何となく彼らの照れというか舌を出してる感じが伺える。まあ、アルバムのタイトルの間抜けさだってあんまりだしねえ。
ただし、それを表面上の皮肉や冗談で終わらせず、確実な形に作り上げたのだから、大した物だ。


1.I Love Rock
2.Malor Havoc
3.Pure Light Invasion
4.Legion of Scags
5.Doin Business in Japan
6.Snow Machine
7.Slip Inside This House
8.Power Animals
9.Fat Bobby's Black Thumb


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