2006-01-01から1年間の記事一覧

ミャオ史:1 ビートルズとストーンズ

いきなり、ほぼここで結論めいてしまうのだが、ミャオロック的なるものが実際に形を表すのは1970年代だ。 何を世界初のミャオロック・アルバムとするかは大いに迷う所ではありますが。

Happy New Year (2006)

初期は暴力的な音色とゴツゴツしたリズムで、ミニマムのような反復を執拗に繰り返す手法でショックを与え、徐々に「反復」をキーワードにサイケデリックなドローンや、「長尺で全く展開しない」コンセプチュアルな方向に向かい、近作では逆に「反復」を外し…

The Stairs 「Right In The Back Of Your Mind」

92年というご時世にモノラル録音のフル・アルバム、その名も「メキシカンR&B」(馬鹿なタイトルだ)をたった一枚残して消えていったリバプール出身のバンド、ザ・ステアーズを覚えているだろうか。

ミャオロック前史:4 The Grandfather of Miaow Rock

ついに、ミャオロック史における最も重要なマイルストーンとなる男のことを考える。 バディ・ホリーである。 ミャオロックそのものを生んだわけではないのだが、彼こそが始祖、彼こそが全ての根源、まさにビッグバンであるといえよう。

OH NO! OH MY! 「OH NO! OH MY!」

大変に馬鹿な名前のバンドだと思う。 ジャケットもちゃんと馬鹿で、イラストをひっくり返してみるとオチがついてるのが嬉しい。 ロラパルーザに出演したり、フレイミング・リップスの前座に起用されたりしている、オースティンの3人組。

ミャオロック前史:3 THE KING

一ヶ月ぶりの更新になってしまいました。 エルヴィス・コステロの1st「マイ・エイム・イズ・トゥルー」には、ちょっとギーク気味な本人のポートレイトの周囲に市松模様がびっしり配置され、そこに文言が書き込んである。曰く 「ELVIS IS KING」 自分の芸名に…

ミャオロック前史:2ロックンロールの勃興について

ミャオロック自体がロックンロールに準拠するわけですから、当然そのルーツは50年代のロックンロールにあるわけで、ロックンロールの歴史はミャオロックの歴史とまるっと重なる、という理屈も成り立つ。 とはいえ、ロックンロールの歴史をただなぞっただけで…

ミャオ前史:1 こんな人も居た

基本的にミャオロックそのものが登場するのは70年代の中盤あたりだが、何も突然変異のように出てきたわけでもなく、色々な経緯を巡ってきたことは想像に難くないわけです。ロックの歴史を何でもかんでもビートルズ以前/以後、「ロック・アラウンド・クロック…

ミャオ感を形作るものとは?

ミャオロックを定義するのは、はっきり言って不可能です。 印象論みたいなもんですから。 それでも共通する特徴は見いだせるので、整理してみる。 勿論ミャオミャオした歌、という条件はあるのですが、単にそれだけではない。 他の要素が絡んでこそ、初めて…

スピリット・オブ・ミャオロック

ミャオロックとは何か。 ミャオミャオ歌ってるロックのことである。要はそれだけで、後は色々なバンドに対して「これはミャオか?そうでないのか?」という見立てを行っていくだけのものですが、これが実は案外曲者である。

その名はミャオ

あなたは経験したことがないだろうか。 レコード・ガイドなどで 「ロウなロックンロール。凄い迫力。これぞ決定的名盤。必聴」 といったレコメンドを目にし、ようやくそのレコードを手に入れる。家路の道すがら、どれだけその音が自分をぶっ飛ばしてくれるの…

Def Leppard 「Yeah!!」

やっぱり一つのバンドの手によるカバー・アルバムは面白い。 どんなTシャツを着るかってのと同じ、いわばバンドなりミュージシャンなりの思想や意思表明でありますから。ひねりまくった選曲で唸らされるのも、ある意味ファン意識丸出しで楽しげに興じてるの…

Don Ellis 「New Don Ellis Band Goes Underground」

物凄い勢いで変拍子をカマしまくる独特のアンサンブルを構築したトランペッター、ドン・エリス。 彼のアルバムのCD化が牛歩の如く進んでいて、店頭で見つけると思わず買っている。 で、これは69年のアルバム。

The Spinto Band 「Nice and Ncely Done」

昨年11月頃アマゾンで「Clap Your Hands Say Yeah」を購入してからお勧めの所にチカチカしていたバンドが彼ら。 大した強い印象もないのに妙に引っかかるジャケットは覚えていましたが、彼らがフジロックへの出演を決めていると知ったのはつい最近のこと。と…

The Ditty Bops 「Moon Over the Freeway 」

こまどりの如くピーチクパーチクさえずる100%文系の香りのするアメリカの女性デュオ、昨年のデビュー作に続いて登場した2作目。 殆ど歌いっぱなしのコケティッシュな二人のハーモニー。ジャズやアコースティック・スイング的な要素を消化し、マンドリンなど…

Yonder Mountain String Band  「Yonder Mountain String Band 」

去年のフジロックで後悔していることの一つが、ヨンダー・マウンテン・ストリング・バンドを見逃してしまったことだ。 見逃したというのは正確ではなくて彼らを余り知らなかったからです。 ずっと経って彼らの音を知って、それはそれは後悔した。ブルーグラ…

Hank Williams III 「Straight to Hell」

ミニストリーのアル・ジュールゲンセンの 「真にデカダンな音楽はロックンロールじゃなく、カントリーだ。 ガンズ&ローゼスなんぞはハンク・ウイリアムスの足元にも及ばない」 というような発言を覚えている人がどれくらい居るか判りませんが、私はこのイン…

Pure Reason Revolution 「The Dark Third」

遂に出た。という言い回しを何度も使っているので気が引けますが、これはミステリー・ジェッツと並ぶ新人、レディング出身の五人組の待望のファースト・アルバム。とはいえ、以前紹介した彼らのミニアルバムは30分近いものだったので、実は待望感はちょい薄…

V.A. 「Brumbeat」

ブラムビートって何だ?ってほど大上段に構えるもんでもない。 リヴァプールのマージービートに対して、バーミンガムのブラムビート。 ブラム(Brum)ってのがこの街の略称ですから。 そういうことなんですが、バーミンガムが実は結構な大物ミュージシャン達を…

  The Motors  「Tenement steps」

いくら友好的な別れであったとはいえ、ブラム・チャイコフスキー、続いてドラムのリック・スローターまで脱退してしまう事態は、ガーヴェイとマクマスターにとっても痛手であったのだろう。ライヴなども行わないまま、1年半の年月が流れてしまう。

 The Motors  「Approred By The Motors」

1作目はそこそこのヒットを記録。彼らはすぐさま次作の制作に入る。 それが「アプルーヴド・バイ・モーターズ」(78)として結実する。 何と言っても英国人なら誰もが知っているヒット曲"エアポート"である。

 The Motors  「1」

愛すべき英国のB級パワー・ポップ・バンド、モーターズのアルバム3作がリイシューされました。 めでたい。というわけで彼らについて書かせて頂きます。当時の日本盤のアナログを持っているのだが、解説がなんと伊藤政則氏である。メタル・ゴッドである。

Mystery Jets 「Making Dens」

遂に出た、と思う人がどれだけ居るのか判りませんが、私にとっては本当に待って待って待って待って待って出た、という感じのデビュー・アルバム!既に4枚のシングルを出していたので、大変な待望感があった。 英国の有望新人、ミステリー・ジェッツのアルバ…

高田渡高田漣 「27/03/03」

このライブは是非皆さんに聞いて頂きたい。 こういうことを言うのも何ですが、別に買わなくても良いから聞いて頂きたい(メーカーに人には申し訳ないけど)。そういう気持ちで一杯だ。 このライブでの渡さんは、本当に非の打ち所がない。

Andy Davis 「Clevedon Pier」

ちょっと前に書いたジェイムズ・ウォーレンのスタックリッジ〜コーギスを通しての相棒、アンディ・ディヴィスのソロ・アルバム。 新作ではなくて、89年に作られたものの、アメリカのRelivity(スティーヴ・ハウの「タービュランス」などの諸作をリリースして…

Little Feat 「Late Night Truck Stop」

フィートのライブ盤。それも73年! 「ディクシー・チキン」リリース直後、今ひとつ売れない状況でケツに火の点いた彼らが、ドサ回りの如く延々とプロモーション・ツアーを繰り広げていた時期の、ラジオ録音されたライブのオクラ出し、それも二枚で100分に渡…

BENEVTNTO RUSSO duo 「Live:Row Horse」

元Phishのマイク・ゴードンとツアーを行って知られるようになった、「デュオ」というグループ名の通り、ドラムとキーボードの二人組。その、昨年録音されたライブ盤である。 これが、鼻血が出るほど格好いい!

KT Tunstall 「Eye to the Telescope」

シングルを愛聴しつつも、店頭で見るたびCCCDなので諦めていた中国系アイルランド人女性シンガー・ソングライターのアルバムが、遂にアメリカ盤CDDAで登場。 速攻飛びついたね。 確かにBBCが押す2005年最高の新人、という冠は伊達じゃない。

Teddy Thompson 「separate ways」

トンプソンという名前。 そうです。彼はリチャード&リンダ・トンプソンのご子息です。 調べてみたら、先日のリンダ・トンプソンの来日の歳に同行してきたみたいですね。 あれは、行けなくて残念だったな。これは2005年に出た2作目。 昨年聴いてたら間違いな…

Quintron & Miss Pussycat 「SWAMP TECH / ELECTRIC SWAMP」

メンフィスのキ○ガイオルガン奏者クイントロンのレコードは何枚か聴いたことがあるんですが、どれもキ○ガイの勲章に相応しく、気色悪いモンド臭がぷんぷんで、面白れえなとは思えどそんなに良いと思えもしないというのが正直な感想。 例えば「フロッグ・テー…