2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

MADNESS 「DANGERMAN SESSIONS vol.1」

ほぼ同格の存在で、ヒーロー的な格好良さを持つ人たちと、芸人魂全開でウケ狙いに全てを賭ける人たち。たとえばクラッシュとダムドとか、エルヴィス・プレスリーとトム・ジョーンズ...だったら、圧倒的に後者に惚れ込んでしまう傾向がある。 大概ヒーローは…

Keef Hartrey Band 「OVERDOG」

キーフ・ハートレイの自伝「ブリックヤード・ブルース」は、滅茶苦茶面白いイギリスの60年代の音楽界の回想録だ。 アート・ウッズ〜ジョン・メイオース・ブルーズ・ブレイカーズ〜グレアム・ボンド〜キーフ・ハートレイ・バンドという、当時の英国ブルーズ・…

Cato Salsa Experience and The Thing with Joe Mcphee 「Sound Like a Sandwich」

悪いことは言わない。直ぐにお聴きなさい。 ノルウェーの大馬鹿暴走ガレージ・ロックバンド、カトー・サルサ・エクスペリエンスと、ダウト・ミュージックからのバリサク・ソロ作も豪快だったマツ・グスタフソンが名を連ねる暴力ジャズ・トリオ、ザ・シング、…

V.A. / Stop Me if You Think You've Heard This One Before (2003)

番外編で彼らが参加したコンピレーションをひとつ。 彼らのリリース先はアメリカではJagjaguwarだが、ヨーロッパではラフ・トレードになる。彼らも、そのラフトレの25周年記念コンピに参加している。 このコンピ自体なかなか面白い企画で、現在ラフトレと契…

The Wedding (2005)

最新作。そして、間違いなく最高傑作である。 最大の特色は、ファーストを除いて、ゲストを最小限に抑えてきたのに対し、ゲストミュージシャンを多数招いていること。 特に、いきなりアルバムの冒頭からチェロのゴリゴリしたリフと共に登場する弦楽四重奏団…

Nice: Splittin Peaches (2005)

これはたいへんにクセのある1枚。フル・アルバムから間髪入れず発表された(しかもこの直ぐ後に次のフル・アルバムが出てきた)。 レーベルもいつものJagjaguwarじゃなくてAce Fuだし。ちなみにAce Fuはアシッド・マザー・テンプルのアメリカ配給や、何故かカ…

Secret Wars (2004)

作品ごとに作風を変えてきた彼らだが、ここでまた大きな変化をとげた。パンク/ハードロック的な側面が強いバンドだったはずだが、いわゆるポストロック〜音響のバンド達と共通するような質感が強調されている。奇妙に落ち着きはらったムードが全体を支配して…

A THEISTS, RECONSIDER (2002 , with LIARS)

ヴェルヴェッツの「僕は待ち人」のような、パルスっぽいリズムとオルガンのリフで幕を開け、ボソボソ囁くような歌でいつもの世界に巻き込まれる...、と思ったら、この1曲目はスプリットの相手のライアーズの曲であった。 ニューヨークを根城に、ピプノティッ…

Each One Teach One (2002)

問題作。 初の2枚組だが、実は充分1枚に収まる長さではある。 それをわざわざ切り分けたのは、ディスク1がたった2曲、それも思い切った長尺だからだ。 この2曲は他の楽曲と余りにも方向性を異にする。 発想は実に単純。轟音ミニマム、である。単調なリフが殆…

Anthem of the Moon (2001)

最高傑作。 そう呼ぶに相応しい完璧な出来映えだ。 前作のハード・ロック的な方向性を修正、ノー・ウエイブ的な鋭利さを差し込み直したような感覚。 例えば、リフをオルガンが弾く曲とギターが弾く曲の両方があって、それぞれがノー・ウエイブ/ハード・ロッ…

Come On Everybody Let's Rock (2000)

このタイトルがマジなのかギャグなのかよく分からない。 曲名をご覧頂きたい。馬鹿一番である。毒もたっぷりである。 で、サウンドも間違いなく「ロック」、それも70'sハード・ロック大会だ。 オルガンよりギターの比重が確実に増し、デカく重めのリフで何の…

Steel Rod (2000)

前作の勢いをそのまま引き継いだEP。 楽曲の出来にこだわり、よりコンパクトにまとめられた感がある。 M3はツアー中、テネシーで警察にネチネチ尋問された体験を歌っているらしく、妙にもの悲しい雰囲気が漂っている。 他は、70'sハード・ロックのような王道…

Enemy Hogs ('99)

驚愕である。 2年もあれば人間色々なことが起こるのも自明だが、それにしてもデビュー作と本作の間にある変化は余りにも大きい。 いきなり、初期の代表作と言ってもいい、 圧倒的な完成度と破壊力を誇るサウンドを手に入れてしまった。 ここで彼らは4人編成…

A Place Called El Shaddai's ('97)

個人的に注目しているアメリカのバンド、 ONEIDAのアルバムの紹介をしていきます。 97年のデビュー作。 「デビュー作には、そのミュージシャンの全ての要素がある」 と言われることもあるが、本作も然り。 メンバーは2名。未だクレジットに偽名を使っていな…