Cato Salsa Experience and The Thing with Joe Mcphee 「Sound Like a Sandwich」

hidizo2005-11-15



悪いことは言わない。直ぐにお聴きなさい。
ノルウェーの大馬鹿暴走ガレージ・ロックバンド、カトー・サルサ・エクスペリエンスと、ダウト・ミュージックからのバリサク・ソロ作も豪快だったマツ・グスタフソンが名を連ねる暴力ジャズ・トリオ、ザ・シング、サックス奏者ジョー・マクフィーが合体。
結果ツインギターツインベースツインドラムツインサックスという豪快な編成に(カトーのギタリスト、ボード・エネルスタッドがキーボードを弾くときもある)。
2004年のKongsbergというジャズ・フェスでのライブ盤だ。


ギターの爆音リフが駆け抜けると、拮抗するサックスのぶひゃぶひゃどひゃどひゃの怒濤のフリー攻撃が押し寄せる1分40秒ほどのタイトル曲で即死だ。
基本的には、カトー・サルサの「きちんとしたストゥージーズ」という音楽性に、ザ・シングがアドレナリンを補給する方向性だ。
2曲目、問答無用の「胸いっぱいの愛を」でレッドゾーンを振り切る。あのリフにマツのブッといサックスが激しくまとわりつく。ヴォーカルも気合い充分。とんでもない手数のドラムも凄い。
続いて妙にシニカルにスイングするヤーヤーヤーズの「アート・スター」。ここでもサックスの暴れっぷりに耳が向く。
ドン・アイラーの「アワ・プレイヤー」は、元の形に近いアレンジ。ザ・シング側のアイデンティティをきっちり聴かせる。
最後はカトー・サルサの「ハードコア・ママ」。サックス類の重心の低い音で投射される分厚いリフ、そしてテルミンも入り乱れ、カオスに向かったまま倒壊するエンディングが素晴らしい。

わずか5曲で20分しかないのが惜しまれる反面、この阿呆のような濃いパワーと集中力からすると、このくらいの長さにまとめてもらった方が気分良く聴けるのかも知れない。
ともかく必聴。話はそれからだ。


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