ミャオ前史:1 こんな人も居た

hidizo2006-07-02



基本的にミャオロックそのものが登場するのは70年代の中盤あたりだが、何も突然変異のように出てきたわけでもなく、色々な経緯を巡ってきたことは想像に難くないわけです。ロックの歴史を何でもかんでもビートルズ以前/以後、「ロック・アラウンド・クロック」以前/以後で単純に線引きするのが愚かしいように、ミャオにも恐らく流れってものがあります。

というわけで、まずはミャオ前史から。

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ミャオ感を形作るものとは?

hidizo2006-06-30



ミャオロックを定義するのは、はっきり言って不可能です。
印象論みたいなもんですから。
それでも共通する特徴は見いだせるので、整理してみる。
勿論ミャオミャオした歌、という条件はあるのですが、単にそれだけではない。
他の要素が絡んでこそ、初めてミャオであるといえるのではないか。

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スピリット・オブ・ミャオロック

hidizo2006-06-29



ミャオロックとは何か。
ミャオミャオ歌ってるロックのことである。

要はそれだけで、後は色々なバンドに対して「これはミャオか?そうでないのか?」という見立てを行っていくだけのものですが、これが実は案外曲者である。

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その名はミャオ

hidizo2006-06-27



あなたは経験したことがないだろうか。
レコード・ガイドなどで
ロウなロックンロール。凄い迫力。これぞ決定的名盤。必聴
といったレコメンドを目にし、ようやくそのレコードを手に入れる。家路の道すがら、どれだけその音が自分をぶっ飛ばしてくれるのだろうとワクワクしながら。
スピーカーから飛び出す、文字通りロウでザクザクしたギターのリフの幕開けに、胸は高鳴りすっかり昂揚。
当たりだ!格好いい!!思わず拳を胸の前でぎゅっと握りしめる。
そしていよいよヴォーカルが歌い出す。


あれ。


なんだこれ。
迫力ねえな。
適当にミャオミャオ言ってるようにしかきこえないな
疑問を感じつつも、その「決定的名盤」の肩書きの前で、腑に落ちないまま、でっかい疑問符を抱えてしまう。


そうです。なぜかパンクやロックンロール、それも喧しくて激しいサウンドなのにヴォーカルだけはへなちょこで不明瞭にミャオミャオ言ってるだけ、というロックをあなたは一度は耳にしたことがあるはずだ。

それは得も言われぬ違和感を残すと共に、人によってはその味を大いに受け入れ、人によっては全く無かったことにして次に向かってしまう、という二つの反応を巻き起こす。


例えばジョニー・サンダース。バズコックスのピート・シェリー。元デッド・ボーイズのスティヴ・ベイターズ。
揃いも揃って、腹から声が出ていない、著しく情けなくマヌケな、ミャオミャオ言ってるだけの独特と言うには珍奇すぎる味の歌の数々。
これから語ろうと試みるのは、そっち側から見たロックのありようである。


名付けてミャオロック
勿論造語です。

Def Leppard 「Yeah!!」

hidizo2006-06-19



やっぱり一つのバンドの手によるカバー・アルバムは面白い。
どんなTシャツを着るかってのと同じ、いわばバンドなりミュージシャンなりの思想や意思表明でありますから。ひねりまくった選曲で唸らされるのも、ある意味ファン意識丸出しで楽しげに興じてるのも、違った楽しみがあって、大好きだ。

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Don Ellis 「New Don Ellis Band Goes Underground」

hidizo2006-06-17



物凄い勢いで変拍子をカマしまくる独特のアンサンブルを構築したトランペッター、ドン・エリス。
彼のアルバムのCD化が牛歩の如く進んでいて、店頭で見つけると思わず買っている。
で、これは69年のアルバム。

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The Spinto Band 「Nice and Ncely Done」

hidizo2006-06-13



昨年11月頃アマゾンで「Clap Your Hands Say Yeah」を購入してからお勧めの所にチカチカしていたバンドが彼ら。
大した強い印象もないのに妙に引っかかるジャケットは覚えていましたが、彼らがフジロックへの出演を決めていると知ったのはつい最近のこと。とはいえふーん、てなもんでさしたる関心もなくて。

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